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ライト・イズ・ライト

【内容】
獄中から死の直前まで書き継いだ畢生の小説。革命と夢が交叉する、狂騒の80年代青春群像。鬼才・見沢知廉の出発点にして到達点。 17歳の不良少年・ツカサは、暴走族上がりで、新右翼T連合の事務所に出入りしている(新左翼の団体に所属する医大生・ヨーコと同棲している)。T連合には、新左翼K派から転向した田村や、“芸能界とプロレスのことはローティーンより詳しい”小堺ら、風変わりな人物が集っている。 メディアの取材があれば、我先にとマイクを取ってしゃべりだす。集会はお祭りさながらで、ツカサは知り合いの女性にキスされ、周囲の公安の失笑を買う。事務所に戻って会合となっても政治談議はなく、酒を飲んで猥談や歌を歌うばかり。クラブでアルバイトしているアマチュアバンドの女性ボーカリストをスカウトして、右翼バンドを結成して売り出す計画を立てる。すべてがお祭り騒ぎで、戯画的な世界……。

【著者紹介】
見沢知廉(みさわ・ちれん)1959年東京生まれ。中央大学法学部除籍。16歳より新左翼に参加し、成田管制塔事件などを闘う。80年より新右翼活動に入る。82年、火炎瓶焼き討ち事件等に連座、12年の刑を受け、千葉刑務所に入所。94年、出所直前に「天皇ごっこ」で新日本文学賞佳作。著書に『天皇ごっこ』、『囚人狂時代』、『調律の帝国』(三島賞候補)、『蒼白の馬上』、『七号病室』、『愛情省』(作品社)など。2005年9月7日逝去。享年46。