続於于野譚
柳夢寅
梅山秀幸訳
本体3,800円
46判上製
ISBN978-4-86182-750-1
発行2019.4
【内容】
朝鮮庶民の見た秀吉の朝鮮出兵……日本人の認識の欠落を埋める歴史古典、待望の続編、翻訳完成。朝鮮民族の心の基層をなす、李朝時代の民衆説話・伝承の集大成。貴族や僧の世態・風俗、庶民や最下層の人々の人情の機微、伝説の妓生……。
於干野譚(おうやたん)とは?
「野譚」とは、16〜17世紀朝鮮で書き残された、民衆に伝わる説話や伝承であり、本書は代表作である。時代は李朝中期、豊臣秀吉による朝鮮出兵である「壬辰倭乱」(文禄・慶長の役)にもあたる。貴族・僧から庶民までの、世態・風俗、人情の機微が描かれ、朝鮮民族の心を知るうえでも貴重な作品として名高い。庶民が見た秀吉軍の残虐行為の数々。自らも身を投げうって日本の武将を討ち果たした伝説の妓生・論介……。朝鮮の心の基層をなしている物語の数々の源がここにある。本書は、朝鮮の豊穣な文学世界についての日本人の認識の欠落を埋める歴史的古典の続編である。