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美しく呪われた人たち

【内容】
デビュー作『楽園のこちら側』と永遠の名作『グレート・ギャツビー』の間に書かれた長編第二作。刹那的に生きる「失われた世代」の若者たちを絢爛たる文体で描き、栄光のさなかにありながら自らの転落を予期したかのような恐るべき傑作、本邦初訳!

摩天楼が林立し始め、繁栄を誇るニューヨーク。その華やかな文化と、上流階級の暮らし。それがフィッツジェラルド独特の絢爛たる文体で描かれる。そしてアンソニー、グロリア、リチャードらの生き方に、信じられるものを失い、刹那的に生きる「失われた世代」の心情が見て取れる。
「どうしてこの作品がこれまで訳されてこなかったのだろう?」
訳しながら、私はずっとそう思っていた。こんなに魅力的な作品なのになぜ、と。この素晴らしい作品を読む喜びが多くの日本の読者にも伝わりますように。(「訳者あとがき」より)


【著訳者略歴】
F・スコット・フィッツジェラルド(Francis Scott Fitzgerald)
1896年生まれ。ヘミングウェイ、フォークナーらと並び、20世紀前半のアメリカ文学を代表する作家。1920年、24歳のときに『楽園のこちら側』でデビュー。若者の風俗を生々しく描いたこの小説がベストセラーとなって、若い世代の代弁者的存在となる。同年、ゼルダ・セイヤーと結婚。1922年、長編第二作『美しく呪われた人たち』(本書)を刊行。1925年には20世紀文学を代表する傑作『グレート・ギャツビー』を発表した。しかし、その後は派手な生活を維持するために短編小説を乱発し、才能をすり減らしていく。1934年、10年近くをかけた長編『夜はやさし』を発表。こちらをフィッツジェラルドの最高傑作と評価する者も多いが、売り上げは伸びず、1930年代後半からはハリウッドでシナリオを書いて糊口をしのぐ。1940年、心臓発作で死去。享年44。

上岡伸雄(かみおか・のぶお)
1958年生まれ。アメリカ文学者、学習院大学教授。訳書に、ジョージ・ソーンダーズ『リンカーンとさまよえる霊魂たち』(河出書房新社)、シャーウッド・アンダーソン『ワインズバーグ、オハイオ』(新潮文庫)、ヴィエト・タン・ウェン『シンパサイザー』(早川書房)、ロバート・クーヴァー『ゴーストタウン』(作品社、共訳)などがある。著書、編書も多数。