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黒人小屋通り

【内容】
ジョゼフ・ゾベルを読んだことが、どんな理論的な文章よりも、私の目を大きく開いてくれたのだ――マリーズ・コンデ
カリブ海に浮かぶフランス領マルチニック島。農園で働く祖母のもとにあずけられた少年は、仲間たちや大人たちに囲まれ、豊かな自然の中で貧しいながらも幸福な少年時代を過ごす。
『マルチニックの少年』として映画化もされ、ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞した不朽の名作、半世紀以上にわたって読み継がれる現代の古典、待望の本邦初訳!



フランス語圏カリブ海マルチニック島出身の作家ジョゼフ・ゾベルの『黒人小屋通り』は一九五〇年に出版され、カリブ海文学の基本書として半世紀以上経った今でも読み継がれている現代の古典である。実際フランス語圏カリブ海アンティルで最も読まれるのが『黒人小屋通り』であり、さらにフランスやアメリカの大学では「フランス語圏文学」の必読リストのトップに挙がる。カリブ海文学だけではなく、アフリカやマグレブなども含めたフランス語圏文学全般の入門書に当たるといっても過言ではない。自伝的小説で、少年の視点から語られており、語り口も比較的やわらかく、あらかじめ知識がなくとも抵抗なく読むことができるからである。(「訳者あとがき」より)


【著者・訳者略歴】
ジョゼフ・ゾベル(Joseph Zobel)
1915〜2006年。フランス領カリブ海植民地(現フランス海外県)マルチニック生まれ。幼いころ、サトウキビ畑で働く祖母にあずけられ、プランテーションで育つ。1950 年、自伝的小説『黒人小屋通り』が文芸誌『ガゼット・デ・レットル』で読者賞受賞。同作品は1983 年に映画化され、ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞。日本でも『マルチニックの少年』の邦題で公開された。2018年には漫画版も刊行されている。フランス語圏カリブ海文学を代表する小説家として、今日でも欧米で親しまれている。

松井裕史(まつい・ひろし)
金城学院大学文学部専任講師。ニューヨーク市大学大学院センターで博士候補資格取得後、フランスのパリ第八大学で博士号取得。文学博士。フランスおよびフランス語圏文学、とりわけカリブ海が専門。