真葛が原
吉住侑子
本体 1,600円
46判上製
ISBN 4-87893-434-4
発行 2001.08
【内容】
人の世のしがらみを捨て、真葛が原に一人住む老女。悠久の原野と山川草木は、優しくその心を慰めるが断ち切れぬ隣人との付き合いが、激しく気持ちを苛む。
引退した高齢者の内面にも暴力的に侵入するこの世の残酷を端正な文体で淡々と描く「三田文学」好評連載の純文学連作小説!
【内容目次】
水辺の生活
庭からの眺め
真葛が原の恋
川刈りのころ
戯れの秋
あとがき
【著者紹介】
1928年、千葉県生まれ。早稲田大学国語国文科専攻課卒業。文芸同人誌「文学者」「きゃらばん」「三田文学」などに作品を発表。第20回北日本文学賞受賞。著書に『旅にしあれば』、『片陰の町』、『手賀沼』、『浅茅が宿』(以上作品社)などがある。