盆踊り 乱交の民俗学
下川耿史
本体 2,000円
ISBN 978-4-86182-338-1
発行 2011.08
【内容】
〈盆踊り〉とは、生娘も人妻も乱舞する“乱交パーティ”だった!
日本人は、古代より性の自由を謳歌してきた。歌垣、雑魚寝、夜這い、盆踊り……。万葉の時代から近代までの民俗文化としての“乱交”の歴史。
日本最古の“乱交”の記録は、『記紀』や『風土記』の「歌垣」である。古代日本では、宮廷人から農民までの男女が、おおらかに性の自由を謳歌していた。『万葉集』にも、歌人・高橋虫麻呂の「人妻と我も交わらん、我が妻も人から誘われよ…」という歌が残る。そして、中世からは「雑魚寝」や「夜這い」、江戸時代には日本各地で「盆踊り」という形で乱交は行なわれ、明治以降も密かに続けられた。森鴎外も『ヰタ・セクスアリス』で、故郷・津和野の盆踊りでの「性的な体験」を記している。本書は、膨大な歴史文献・資料をもとに、古代より連綿と続く“民俗としての乱交”の歴史と文化をまとめた、初めての「乱交の民俗学」である。
【著者紹介】
下川耿史著述家・風俗史家。著書に、『遊郭をみる』(林宏樹との共著、筑摩書房)、『死体と戦争』『日本エロ写真史』(以上、ちくま文庫)、編著に『性風俗史年表(明治編/大正・昭和戦前編/昭和戦後編)』(河出書房新社)ほか多数。
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