なぜ夫は、愛する妻を殴るのか?
ドナルド・ダットン
本体 2,200円
46判並製
ISBN 4-87893-356-9
発行 2001.08
【内容】
DV(家庭内暴力の意)先進国の加害者研究の第一人者が、これまでの研究の成果を一般向けにわかりやすく書いたものである。「男はなぜ、女を殴るのか?」、700人以上の加害者に関する調査研究と100人以上のセラピー実践におけるクライアントのデータをもとにして、この問題に答えを出している。そして「暴力を克服することは可能か」についても答えを出している。それまでは、女性からの告発やバタード・ウーマン(殴られる妻)の研究ばかりだったのに対し、本著者の殴る側の心理の研究によって、加害者体側の道が開かれたと言われている。アメリカでは現在、加害者の教育プログラムが作成され、学校教育などでも取り入られている。本書は、わが国においてもその必要性が高まる加害者対策についての有益な理論とデータを提供してくれるものである。
【内容目次】
日本語版への序文
はじめに
第T部 バタラーは、どんな男なのか?
第1章 バタラーは、どんな男たちか?
第2章 バタラーには、どんなタイプがあるか?
第3章 暴力の周期とは?
第U部 <虐待的パーソナリティ>は、どのようにつくられるのか?
第4章 さまざまな説を検証する
第5章 父親との関係
第6章 母親との関係
第7章 習慣としての「暴力」を学ぶ過程
第8章 思春期と<虐待的パーソナリティ>
第9章 <境界型パーソナリティ>
第V部 バタラーの治療は可能なのか?
第10章 治療グループでは、どんなことをしているのか?
第11章 脱暴力へ向けての助言
訳者解説
原注
参考文献一覧