社会のなかの「少年院」
排除された子どもたちを再び迎えるために
少年の社会復帰に関する研究会編
本体 2,700円
ISBN 978-4-86182-873-7
発行 2021.11
【内容】
「非行少年に甘い」、「だから少年非行が減らない」は本当なのか?〈バイパス教育〉の実態を詳細に明らかにし、子どもたちのための未来に向けて提言。
少年院に送致された非行少年は「バイパス教育」としての矯正教育を経て必ず社会に戻ってくる。実際に行われている社会復帰支援をはじめとする取り組みに焦点を当て、幅広い観点から社会と当事者たちへの教育や支援の今後について詳細に問題提起を行う。
本書は少年院の現状について、その内側を外部の目で見たうえで、議論についての手がかりを提供するとともに、議論への着手を試みるものである。
構成としては、まず2022年に予定されている少年法改正をはじめとする制度改革の動向について、法学的な観点から整理する(第1章)。続いて、従来から少年院の大きな柱であった矯正教育について(第2章〜第5章)、さらに新たに柱のひとつになっている社会復帰支援について(第6章〜第11章)、それぞれいくつかの角度から現状と課題を報告し、分析を行う。最後に、研究者と現場の職員が対話し、少年院の現状と未来、研究者の役割などについて議論する(終章)。