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史話 日本の古代 第六巻 大化の改新と壬申の乱

【内容】
「戦争の世紀」といわれた二十世紀が幕を閉じ、私たちをとりまく国際環境は、従来とは全く異なった様相を呈しています。国際情勢が大きく変動する中で、今ほど日本の社会、日本人の本質が問われているときはありません。
グローバリズムが世界を席巻している現時点では、大戦後五十数年続いた国家の名前が消失したり、国家の概念そのものが大きく揺らいでいます。まさに人々がはじめて国を創り、国家体制を造りあげた古代の時代に相似しています。
周囲を波に洗われる日本列島ですが、決して隔絶された「島国」だったわけではありません。古代においては、近接する東アジアの国ぐにの影響を受け、あるときは大量の難民が流入し、あるときは先進文化をたずさえた人びとが多数渡来して新しい文化の基層をつくりました。またあるときは政変が起きて、社会と人びとの生活に変化をもたらしました。先人たちはどのような思い、方法で現代に続く「日本」を創ったのでしょうか。
科学が高度に発達した今日、有史以前の学説は炭素同位体による年代測定、花粉分析、DNA鑑定などにより、より正確に解析されつつあります。しかしながら、いかに科学的知識をもってしても、文化を創り、社会を形成するに至る古代人の心情の機微にまでは達することはできません。客観的資料の乏しい古代世界はいまだ謎とロマンに満ちており、新たな発掘や資料発見により従来の定説がしばしば大きく塗り替えられ、私たちの想像力はより一層かきたてられます。
本企画は、そうした歴史に対する想像力を踏まえた「史話」という観点から、歴史学や考古学、さらには人類学や民俗学の成果を紹介しながら、古代日本の「生きた姿」をアンソロジー形式で浮かび上がらせようとするものです。
指針なく方向の定まらない現代において、「日本の古代」をひもとくことは、「日本の未来」を切り開く鍵となるでしょう。。

【内容目次】
はじめに(平野邦雄)
飛鳥の幻(抄録・坂口安吾)
「大化の改新」のなぞ(家永三郎)
コラム 孤立する孝徳――難波宮跡(中尾芳治)
大化薄葬令と高松塚(網干善教)
コラム 四神への祈り――飛鳥キトラ古墳(泉森皎)
斉明女帝論――日本書紀を通してみた虚像(倉塚曄子)
百済滅亡と白村江の戦い(李進熙)
防人と女人(岡部伊都子)
薬玉(杉本苑子)
コラム 天智死す――近江大津京跡(林博通)
壬申の乱(山本幸司)
壬申の乱に暗躍した東漢氏(直木幸次郎)
コラム 大友皇子の誤算――瀬田橋の戦い(遠山美都雄)
浄御原宮の息吹(上田正昭)
万葉の青春悲歌(大岡信)
額田王の生涯(梅原猛)
藤原京の盛衰(松尾光)
皇位継承と官僚制(抄録・笠原英彦)
「日本」という国名(網野善彦)