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葵の帝 明正天皇

【内容】
明正天皇(1623〜96・在位1630〜43)は後水尾天皇の皇女。母は徳川秀忠の娘・和子(東福門院)である。母の和子は徳川家康が天皇家を、かつて藤原一族がそうしたように、徳川の血筋で乗っ取ろうとして送り込んだ女性である。後水尾天皇との間に二男三女をもうけながらも、なぜか皇子がいずれも早逝したため、徳川の血筋に皇統を継がせるべく、終世腐心することになる。小大名並の一万石の所領しか持たぬ後水尾は、幕府の支援を受けつつも断固として家康の野望を撥ねつける。こうした渦まく政略の一貫として明正天皇は7歳で後水尾に譲位され、また21歳で異母弟の素鵝宮(後光明天皇)に譲位させられる。修学院離宮を建立し、書や歌の道に秀でた後水尾。年間20万石に及ぶ化粧良を費消し、「御所染め」をはじめ着物の意匠開発に執心した東福門院。強烈な個性を持つ両親の謀略にまみれた宿命の確執が、政略の道具として翻弄された娘の視点より鋭く描かれる。好評の書き下ろし『日本の女帝シリーズ』第4弾!

【内容目次】
一  大往生
二  血の抗争
三  にわかの譲位
四  幼い女帝
五  忍の一文字
六  呪われた皇位
七  葵と菊のはざまで
八  霊夢
九  つごもり
十  人形となって
後水尾法皇の御子たち
あとがき
主な参考資料

【著者紹介】
小石房子(こいし・ふさこ)1937年大分生まれ。作家・女性史研究家。青山学院女子短期大学国文科卒。著書に、『法体の女帝』、『流人望東尼』、『あんご愛加那』、『白子屋お常』(以上作品社)などがある。