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滅亡を超えて

【内容】
あらゆる宗教的/絶対的なるものを解体する「いま、ここ」とは何か。それぞれの作品をつぶさに読解して、作家たちの宗教観・死生観を照査し、彼らを創作に向かわせた無意識の深淵を剔抉する、渾身の文芸評論集。

本書のキーワードは「いま、ここ」である。つねにすでに「いま、ここ」で、あらゆる宗教的また絶対的なるものを解体、無化してしまうこと。ぼくのモチーフは、本書に採り上げた三人の作家たちの文学のなかに、この「いま、ここ」をさぐることにあった。田中小実昌は、特異な自己解体のスタイルによって。武田泰淳は、絶えざる滅亡の視線によって。そしてまた深沢七郎は、胎児のごとき感性の徹底性によって。かれらは、それぞれ独得のスタイルによって、あらゆる宗教的また絶対的なるものを解体する「いま、ここ」をそのエクリチュールのなかで開示したといってよい。(「あとがき」より)

【内容目次】
田中小実昌の〈位置〉
滅亡を超えて――武田泰淳論
胎児・深沢七郎
あとがき

【著者紹介】
多羽田敏夫(たばた・としお)1948年北海道室蘭市生まれ。1974年早稲田大学第一文学部日本文学科卒業。1990年「田中小実昌の『位置』」で第33回群像新人賞最終選考。1997年「滅亡を超えて――武田泰淳論」で第28回新潮新人賞最終選考。