サンカいろはコトツ唄
八切止夫
本体 2,800円
46判上製
ISBN 4-87893-565-0
発行 2003.07
【内容】
幻の漂白民・サンカは文字を残していない。彼らはすべて口伝えでさまざまなことを子孫に伝えてきた。コトツとは言告げの詰まり語で、サンカに先祖からの言い伝えのことである。本書はサンカコトツ唄の起源を探り、さらに庶民に親しまれた、文政に始まる江戸(東)とそれ以前の元禄からの上方(西)のいろは唄とコトツ唄を比較し、わかりやすく解読したサンカいろは唄の民俗学。膨大な著作を残した八切止夫の遺著。
【い】
(東)犬も歩けば棒に当たる/(西)一寸先は闇/(サンカ)命あってのものだね
【り】
(東)律義者の子沢山/(西)利発者、めしどき狙って訪ねくる/(サンカ)理屈ぬきで親孝行
【内容目次】
第一部・サンカいろはコトツ唄の起源 尾州いろはかるた/下駄のホウ歯がカルタ札/A
KA SA TA NA HA MA YA MA RA WA/部落民直訴事件/方県唐人とは韓国人か/脇百姓は穴居ぐらし/賎の出生と運命
第二部・東かるた 西かるた サンカコトツ唄 い・命あってのもの種/ろ・六十の筵やぶり/は・はなより団子山/に・人形にも衣裳/ほ・放られて銭とるダンナ寺のナンマイダ/へ・へいこらせねば眠らさる/と・遠くも灯台の下くらし/ち・地獄の沙汰も金次第/り・理くつは抜きで親孝行/ぬ・盗人の昼寝/る・類は、類をもって集る/を・男は四人の敵あり/わ・わら束ねても男/か・川中で尼をはぐ/よ・夜目遠目、笠の中/た・大仏の柱を蟻がせせる/れ・連絡は三ツ葉の枯れたアオイ/そ・ソガ兄弟の仇討は20年、ケシン仇討千年がけ/つ・ツルミは千種/ね・根津は東の生駒/な・なすびの蔓にウリは育たぬ/ら・頼三樹三郎が、志士にした/む・向って猪に矢は立たず/う・氏にウジが湧く/い・五木は勧進ほいとしゆ/の・野火山火、三べん廻って見て廻れ/お・同じ穴のムジナ・帯に短しタスキに長し/く・果報は寝て待て/や・藪から棒がつき出される/ま・待てば海路のヒヨリ/や・やっけ真っ赤で結構/ま・まく為に世間師は身なり言葉に気をつけろ/け・毛谷村六助は話だけ/ふ・フナのゴミに酔う/こ・子を棄てる藪はあっても親の身棄ての藪はない/え・えったでも、えじゃないか/て・テはつかまれば慰みもの/あ・アヌさん照らし何でも見通し/さ・さらに桃をもる/き・鬼道に横道なし/ゆ・ユサバリは北をカシラ/め・目つけ目明し、道案内/み・ミは一つだに出せばよい/し・じゃの道は蛇/ゑ・エテは猿めで月をとる/ひ・陽は富士南にアイヌケ/も・ももんじゃ火照りで難よけ/せ・ぜんはそうどう衆/す・筋は、身をくう
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